……本展は、前史や同時代の動向のうちにバウハウスを位置づけたうえで、デッサウ期(1925-1932年)に焦点を当ててその活動成果をご覧いただくものです。グロピウスのプログラムは、彼が設計したデッサウ校舎に端的な実現をみました。工業都市デッサウで、バウハウスはモダンなものの核心を開花させたのです。バウハウス-デッサウ財団の全面的な協力を得た今回、そのコレクションよりおよそ240点が出品されて本展の骨格となります。……
(2009.01.25 – 2009.03.29 宇都宮美術館)
美術展示を探す際にいつも役立っている美術館情報サイトのartscape。ここで次に見たい展示を選んでいるのですが、嬉しいことにプレゼント券が当選したので、早速、展示を見に行ってきました。まさに、presented by artspace な今回展示はバウハウス。絵画じゃないので初めて娘も連れていくことにしました。赤ちゃんを連れて行っていいものなのか?と思っていたのですが、美術館には大体ベビーカーが備えてあるので、暗黙のOKなんだろう…と思うことにしました。3月後半だと言うのにいまいち天気も冴えず、小雨がぱらつく国道新4号線を北上し、車を走らせること約40分で、宇都宮美術館に到着です。
高齢者用の駐車場は美術館に近いところにあるのですが、赤ちゃん連れというカテゴリは当然無いので、広場の下の駐車場に車を停めて、ベビーカーをお猿のカゴ屋ばりに押して、ようやく美術館に到着です。ちょっとした丘登りで息が上がります。奥さんと娘だけ先におろせば良かったな…。と今思います。
宇都宮美術館正面の案内板。ぼんやりした天気の中、展示のテーマカラーが目を惹く。 |
宇都宮美術館正面から全景。低層の建物で周囲の森と良くマッチしています。 |
娘との親バカツーショット。展示より目の前のピーちゃんに夢中…というかバウハウスには興味がなさそうです。 |
この廊下の先にミュージアムショップと、レストラン&カフェがあります。雰囲気が相当お洒落です。 |
今日は日曜日なのですが割合に空いていました。さっそく展示を見ることに。受付を過ぎると、すぐ目の前には、バウハウス・デッサウ校舎の校長室の再現が。もう80年近く経過していますが、シンプルデザインと、斬新な色遣いは今日でも全く色あせることがありません。家を買ったら、一部屋ぐらいはこんな部屋にしてみたいなあと妄想して、最初の展示室へ。
入った途端、広いのに静かという、美術館独特の雰囲気に娘が不安を覚えたのか、泣きそうな声をあげたので、嫁さんと共にいきなり退室…すまん。ざっと見た感じでは、デッサウ期の主要な人物の紹介と関連する作品の展示という構成のようです。フラットな展示構成と二人の事も気になるので、結局はやや駆け足で展示をめぐることに。こうなると、気になる作品だけをじっくり見るという感じになります。オスカー・シュレンマー(Oskar Schlemmer) のダンス作品とか、リートフェルト(Gerrit Thomas Rietveld) の Red Blue Chair はしっかりチェック。何回見てもほんとに美しい椅子だなあと感心します。いつか中古品でも手に入れて日常的に使いたいものです。
展示室を出てみると、娘を泣かさずあやしている嫁さんの姿を見て、ベビーカー押しを交代。買い物に行くと、いつもは周りを興味深そうに見ている娘も、目の前のピーちゃんばっかりさわっていたので、展示巡りもそこそこにして引き上げることに。今回の展示はバウハウス・デッサウ期を全体的にカバーするような構成だったので、この前のヨハネス・イッテン展のような深みが無く、ちょっと期待が外れました。
帰る前、少しミュージアムショップを物色して、霧雨の降る森の中へ。誰も通っていない広場をベビーカーを押して突っ切って駐車場へ。雨で濡れていても丘の上から見下ろす景色が気持ちが良いです。今度は晴れた日にのんびり来るか…と思い、ベルモールに車を向けるのでした。なにはともあれ、娘の美術館巡りの歴史の最初のページが出来たので、ちょっとなんだか嬉しいです。これから興味が出てくるかどうかは本人次第…かな。
#宇都宮美術館は、設備的にも立地的にもとても恵まれている良い美術館だと思います。ギョウザだけじゃなくて、美術館を売りにしてもいいんじゃなかろうか…と来るたび思ってしまいます。個人的に展示のチョイスも若者向けで良いなと感じます。ちなみに、美術館に来る道沿いに赤ちゃん本舗があるので、赤ちゃん連れでも何かと安心です。