オラファー・エリアソン 影の光展

Written by kamochan February 28th, 2006

2005.11.17 – 2006.3.5 原美術館 にて開催された。

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……世界中の人々を魅了した「The weather project」で知られるように、エリアソンは、光、水、風、温度といった、自然界に存在する基本的な要素を駆使し、自然現象を人々に体験させるインスタレーションを展開します。作家は、一貫して、私たち人間が環境をどのように知覚、認識するか、そして、その環境に人がいかに適応するかということへの興味に突き動かされ、制作を続けてきました。……
(2005.11.17 – 2006.2.5(extend until 3.5) 原美術館)

今冬は暖冬のはずだったのにその予報は全く外れて冬らしい冬になり、NTT/ICCの次回展示開催予定も目途が経っていない様子。ライブドアショックが正月ボケの日本市場を襲い…と個人的にはなんだかもやもやした年明けになりました。とはいえ、美は力を与えてくれます。そろそろ何か見に行きたいなと思い、artscapeのお世話になって良さそうな展示を見つけてみると、影の光。オラファー・エリアソン(Olafur Eliasson)。という原美術館の展示が目に留まりましたので早速行ってみることにしました。

品川の御殿山にあることは何となく知っていたのですが、実は原美術館に行くのは初めてだったので、友人に道を聞いて車で出発です。平日の都内はまさにヘヴィ・トラフィック。ちょっとしたドライブ気分を決め込んで90分後、品川駅からの坂を上がって、御殿山ヒルズを横目にしたらすぐ左に曲がり、細い道を抜けると原美術館の入り口です。車はそのまま入ってしまって良いようです…駐車スペースは4台分ほど。障害者用のスペースもありました。

嫁さんいわく、美大生と専門学校生のおしゃれの象徴(ほんとか)と言っていたのですが、ここは本当に違いました。明らかに今まで行った美術館とは客層が違います!! まさに嫁さんの言うとおりでした。すごい適当な格好をしてきてしまいましたが、まあ気にすることもないかと気を取り直して、すぐに入場です。それにしても平日なのに人が多いのが驚きですね…。

入ってすぐの部屋…ギャラリーIには、今年、原美術館で公開される予定の常設作品の模型がありました。太陽の光をプリズムで分けて、虹が作られるようです。隣のギャラリーには今回見に来る目的となった霧のカーテン “Beauty” がありました。水を使っているのでちょっと寒いのですが、虹色に反射している霧が極楽鳥の羽根を想起させる綺麗なインスタレーションでした。静かに落ちる水の音も心地良いです。

部屋を出てそのまま階段を上がってみます。右の方にギャラリーが続きます。ギャラリーIVには “Four corners light” がありました。スポットライトの光がプリズムや鏡を通して、ちょうど部屋の四隅に赤・緑・青などの光が来るようになっているものです。一番奥のギャラリーは、”Room for one colour and Windy corner” と名付けられたすべてがオレンジ色の部屋。不思議と自分の持ち物や他人がモノクロームに見えるのです。実際に体感すると意外と驚くものです。

ふたたび一階に戻り、廊下の緩いカーブに沿ったギャラリーへ入ります。ここでも、スポットライトと鏡、プリズムを使った作品が置かれているのですが、一番感動したのは “Round rainbow” です。天井からつり下げられたドーナツ状の鏡がゆっくりと回り、その中心へ強力なライトが向けられているのですが、ドーナツがライトとちょうど正対する2~3秒間、壁一面に綺麗な丸を描く虹が現れるというものです。真っ暗な部屋と虹。その虹が見えるまでのみんなの期待、虹が現れた瞬間からすぐに形を崩してゆく虹。本当にわずかではありますが、時間が止まる時を実感することが出来ました。

隣の部屋にも面白い作品がありました。おぼろげな風景写真のようなものがスクリーンに映し出されているのですがよく見ると木の枝が動いています。”Camara Obscura” と名付けられたこの作品は、あやうげに原美術館の窓の外の風景を映し出しています。まさにタイトル通りの作品です。絵本に出てくるような絵画調の風景を現実の風景を使って描き出していました。これはビルや人などを映してもあまり面白くないかもしれませんね。カメラというものは良くここまで進化したなと感心します。

他にも常設展示があって、先日無くなられたビデオアートの巨匠、ナムジュン・パイク(Namjune Pike) の作品や、宮島達男(Tatsuo Miyajima)の “時の連鎖” が目を惹きました。奈良美智(Yoshitomo Nara)の “My Drawing Room” もこれが「奈良美智」だというアーティストの感覚を表現しているようで、アトリエと呼べるこんな部屋が実現できるのなら本当にうらやましいと思います。作業部屋みたいなのは憧れますね。

小さい美術館ということもあって、1時間ほどですべての展示を見終わりました。今回は誰が見てもプリズムの虹に代表される7色に彩られた分かりやすい展示でした。ちょっとミニチュアのインテリアなんかにしたら人気が出そうな作品もありました。もし、空いている時に行けたら今回の展示は贅沢ですね。今日は中庭を歩いただけですが、それを囲むカフェものんびりにするのは良さそうでした。今年の美術館巡りは初めてのところにやってきたのですが、仕事が落ち着いたら、ちょっと遠くの美術館など、行ったことのない美術館へあちこち行ってみるのも良いなあと思い、家路へつくのでありました。

#品川駅で割引チケットが売っていたようです。駅からでは歩いて行くとちょっと遠いかもしれませんが、割と美術館に歩いて行く人は多そうだったので、御殿山ヒルズまで来たら、おしゃれさん風の人についていけば、迷わずに到着出来ると思います。前述したNTT/ICCはニューコンセプトの元、新たに活動を再開するようです。どのようになるか楽しみです。

 

  • Photo: kamochan

ART-MEMO

2015.04.11 – 2015.06.28 東京都現代美術館にて開催された。

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