中国・北京 大山子798芸術区

Written by kamochan September 30th, 2008

k’s cg works 初の海外アートメモ。北京の最新アートの現場を歩いてみた。

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……北京798艺术区所在的地方,是新中国“一五”期间建设的“北京华北无线电联合器材厂”,既718联合厂。718联合厂是由周恩来总理亲自批准,王铮部长指挥筹建,前苏联、民主德国援助建立起来的。1952年,联合厂在京郊毫无工业基础的酒仙桥地区筹建,1954年开始土建施工,1957年10月国家领导参与了开工典礼并宣布开工生产。……
(In development, 北京798芸術区オフィシャルサイト)

8月も後半。雲一つ無い快晴で、湿気は無く、からっとして太陽の日差しが厳しいここは中国・北京。ついに国際芸術展示レポートを書くときがやってきました。北京は奇しくもオリンピックのまっただ中で、市内もにわかに活気づいています。北京には数多くの美術館・アートエリアがありますが、北京でもっともメジャー、かつ中国の現代美術をリードする、大山子798芸術区にやってきました。

芸術区というだけあって、様々なアートジャンルの大小ギャラリーを主として構成される、アーティスト・ビレッジのようなエリアとなっています。もともと軍事工場の跡地をリノベーションしているので、エリア自体がとてつもなく広いですが、工場特有の一定の雰囲気を保っていて、ギャラリーに良い緊張感を与えています。

今回は特にお目当ての展示があるというわけではなく、エリア自体を見に来ました。ここに来るのに、市の中心部から離れているので、旅行者としてはタクシーを使うのが無難でしょう。私もタクシーでたどり着きました。数々の旅行ガイドには「大山子芸術区」「798廟」とタクシーに伝えろなんて書いてありますが、ここは広大な北京。タクシーの運転手も大まかに場所は分かりますが、細かくは知らない場合が多いですので、言葉ではなく地図を見せた方が賢明です。

北京名物の渋滞に巻き込まれることは無かったものの、途中反対方向に向かってみたりしつつ、なんとか798芸術区の西門に到着しました。「798」と赤く大きく書かれている看板があり、多くの人で賑わっているので車に乗っていてもわかりやすいです。駐車場もありました。ちょっと入り口から入ると、ギャラリーで今開催中の展示の案内看板もたくさん出ていて、目を惹かせるため色とりどり。文化祭的なノリと華やかさが懐かしく感じます。

芸術区エリアの案内地図もあちこちにありますが、縮尺の感覚が日本と違い、この地図は意味があるのかと思うくらい、エリア内はとてつもなく広いことを改めて感じます。現地の人が自転車に乗る気持ちがまさに実感できます…感覚としては、まず西門入口から最初のギャラリー密集地帯まで、歩いて5分以上はかかります。その交差点から東西南北にギャラリー・エリアが広がっています。ぶらっと見るだけならまだしも、あちこち見て回るのであれば、歩きやすい靴は必須でしょう。

798 dashanzi art zone - west gate
芸術区の西門入り口。赤い字が目立つのでタクシーからでも一目瞭然。
798 dashanzi art zone - area map
芸術区のエリアマップ。今居る場所は左上の赤い三角。近いようで遠いとはこの時点では全く疑わず。

 

各ギャラリーの展示内容として、写真、インスタレーション、彫刻、絵画と色々ありますが、とりたてて見るべき目標は無いので、有名なところから行ってみました。たぶんほとんどの人が訪れるであろう、”798時態空間” です。工場を改装して出来た大きめのギャラリーです。天井には、毛主席万歳!と赤字でスローガンが書かれていて、学校で習った共産主義ってのはこういうものなのかと、何となく感じることが出来ます。

アーティストの名前を忘れてしまったのですが、今回は写真展示をしていて、女性の裸が写っている作品でした。たぶん被写体=作家本人だと思うのですが、見に来ていた人達は結構その写真の前で写真を撮っていたりしていました。日本であればどちらかというと気恥ずかしさが先に立ちそうですが、こちらの人達は大らかみたいです。大らかと言えば、ここにあるギャラリーの半分くらいは、自由に(?)写真を撮ることが出来るみたいで、著作権とかそのへんの権利意識が希薄なようです。もちろん NO PHOTO の場所もあります。

798 dashanzi art zone - jitai kukan
798時態空間のギャラリー内部。ガイドブックにも良く出てくる場所はここです。
798 dashanzi art zone - jitai kukan 2
アーティスト名を忘れてしまった写真作品展示。他にも数点ありましたが、みんな”記念”写真を撮っていました。
798 dashanzi art zone - west gate
エリア内は緑も多く、細い路地にギャラリーとショップが建ち並んでいて、居心地が良いです。
798 dashanzi art zone - area map
エリアの結構外れに来ると、非日常を一気に打ち消す光景が。ギャップがありすぎるところが中国らしさを感じます。

 

あちこちのギャラリーに入り、アクセサリ・ショップを覗いてみたり、エリアの外れまで行ったりして戻る距離にうんざりしつつ、中でも良かった写真展が、陳家剛 (Chen JiaGang) の “The Third Front” です。大判の写真で廃墟・工場好きにはたまらない作品群です。荒廃した風景、対比する人物、そして濃厚な中国の雰囲気。重厚感があるのに加えて、うまくローカルな空気も映し出されています。作品はそれも限定で売っていたようですが、全然中国プライスではありませんでした。当たり前か。

普段は分かりませんが、今注目を浴びているエリアのためか、欧米人もかなり多く見受けられました。ギャラリーもこれだけあると、交渉術で日本に比べて安く借りられるのではないかなと思います。中国経済も減速しているので、アート・マーケットとしてはこれから発展していくかどうかは分かりませんが、美術家を志すのであれば大変刺激あるエリアには間違いないと思います。機会があったら、今度は嫁さんとまた来たいと思いつつ、洪水のように押し寄せる漢字の世界へ、タクシーを拾いに行くのでした。

#北京オリンピック期間中ということもあるので、本来の北京とは全く違う雰囲気なのかも知れませんが、それを差し引いても居心地は良かったです。滞在費も安く、食事も美味しかったです。現地の人も中国語がしゃべれない外人に一生懸命対応してくれました。悪評ばかりが先に立つ中国ですが、”百聞は一見にしかず” なものを多く感じた滞在でした。女性はスタイルが良い美人が多かったように思います。それに引き替えオヤジ達はマイペースで腹を出して歩いているところがまた良いです。

 

  • Photo: kamochan

ART-MEMO

2015.04.11 – 2015.06.28 東京都現代美術館にて開催された。

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UNCATEGORY

creating images, leaving the moment behind…

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